コラム

ワンちゃん:ワンちゃんのチョコレート中毒 猫ちゃん:猫ちゃんの腎不全 ハムスターちゃん:ハムスターの擬似冬眠

ワンちゃん「ワンちゃんのチョコレート中毒」
2月はバレンタインデーがあります。ここで、心配なのがチョコレート中毒です。ワンちゃんがテーブルの上にあるチョコレートを見つけて、盗み食いをしてしまう事故が起こる可能性があります。

 

チョコレートの中には「テオブロミン」という成分が含まれています。この「テオブロミン」はチョコレートだけではなく、ココア、コーヒー、紅茶、コーラまたはこれらを含む製品に含まれています。「テオブロミン」を摂取すると、中枢神経、心血管、骨、腎臓、筋肉、に作用します。この作用により、嘔吐、下痢、頻脈、不整脈、精神不安定、興奮、ケイレン、などを起こし、ひどくなると昏睡に陥り心不全となり死亡することもあります。特にカカオの成分の強い、ビターのチョコレートや調理用チョコレートなどは量が少なくても中毒になります。テオブロミンには解毒薬はありません。そのため、治療方法は支持的なものになり、テオブロミンが身体から排泄されるまで治療しながら待つことになります。身体からテオブロミンが抜けるまでにワンちゃんは半減期が15~17時間かかります。人の2~3倍の時間がかかります。摂取をすると治るまで心配が続きます。そのため、テオブロミンを含む製品の保存、保管には十分に注意をしてください。そして、万が一食べてしてしまった時はすぐに病院へおいで下さい。

 

 

猫ちゃん「猫ちゃんの腎不全」
寒い日が続いていますが、お宅の猫ちゃんは元気にしていますか?よく水を飲んだり、胃液や食べ物を吐いたりしていませんか?今まであまり水を飲まなかったのによく飲むようになるのは内臓の病気やホルモン異常を起こす病気のサインの可能性があります。また、吐いてしまうのは毛球を吐く以外では、胃腸の病気や他の内臓の病気から起こることがあります。よく水を飲むようになりおしっこの量が増えたなと思っていたら吐くようになった場合、腎不全の可能趾があります。腎臓は50%機能が低下すると水を飲む量を増やし、おしっこの量を増やすことで老廃物を出そうとしはじめ、75%機能が低下すると血液検査で腎臓の数値が異常血を示すようになり、さらに進行すると吐いたり食欲が低下したり体重が減少したりしてきます。腎臓は一度機能しなくなった部分は元に戻らないので残った部分が頑張って働く形になります。早め病気を発見できれば、より多くの機能が残った状態で治療できるようになり、より病気の進行を遅らせることができます。手遅れになる前におかしいなと思ったらできれば新しい尿を持って早めに病院へおいで下さい。

 

 

ハムスターちゃん「ハムスターの擬似冬眠」
寒い冬の朝など、まるで死んでいるかのように丸くなって眠っているハムスターを見ることがあります。これはハムスターが寒さから身を守るため、「擬似的」に眠ったような状態になっているだけなのです。この状態のことを「擬似冬眠」といいます。擬似冬眠になったハムスターは以下のような症状になります。

 

・動きが鈍い(筋肉が硬直)
・触ってみると体が冷たい(体温の著しい低下)
・ほとんど呼吸を感じられない(呼吸数の低下)
・眠ったように動かない(精神の停止)

 

つまり擬似冬眠=低体温症になっているハムスターは「死の一歩手前」にいるのです。もしハムスターが低体温症になってしまったら、どうすればいいのでしょうか。

 

1:本当に擬似冬眠なのか確かめる
もしかしたら既に死んでしまっている可能性もあります。まずは体を温めてあげて反応を観察してみましょう。タオルやコタツ、ホットカーペットでゆっくり温めてあげれば、擬似冬眠の状態から徐々に体が動き始めるでしょう。このとき、間違ってもドライヤーやストーブなどで急激に温めてはいけません。温度変化に体がついていけず、死亡してしまう危険があります。

 

2:体力を回復してあげましょう
擬似冬眠後のハムスターはとても体力を消耗してしまっています。蜂蜜や砂糖を溶かした白湯なので、体力を取り戻してあげましょう。
一般的にハムスターは体温が10℃以下になると、擬似冬眠を起こしてしまうとされています。
室温が5℃を下回ると、ハムスターの体温が急激に下がり始めるので、まずは室温を温かく保っておくことが必要です。寝床に暖かい布などを敷いておくなど対処をしておきましょう。