コラム
寒い時期がやってまいりました
ワンちゃん
今年もいよいよ師走となってしまいましたが、いかがお過ごしでしょうか?まだまだ晴れた日はポカポカと暖かく、冬本番ではなさそうですね。
世界保健機関(WHO)では、健康とは『単に、疾病または病弱ではなく、肉体的、精神的に健康でなくてはならない。』と言っています。これは、人間の健康の基本として書かれてはいますが、ワンちゃんにも当てはまることでしょう。やはり、食事、家などが与えられていても、精神的に落ち着いていなければ健康とは言えないのです。犬は二万年も前から人と生活を共にしていますので、精神的にも発達していることは誰もが実感できることだと思います。例えば、一人でお留守番がすることが多かったり、家族の人が帰ってきてもあまりかまってくれなかったりすると、体調を崩して下痢等をしやすくなります。また、逆に、飼い主さんがすべて自分の思い通りにさせようとして、常に命令されているワンちゃんは、落ち着きが無く、人の顔色をいつもうかがうようになります。そうした結果、自分の体を執拗に舐めてしまったり、尾を追いかける問題行動を起こすようになります。程度が過ぎてしまえば、恐怖心が芽生え、人を咬むなどの事故をおこしてしまいます。
家族の一員である愛犬の幸せは誰もが願っていることですが、そのためには犬の特性を知り、そして愛犬の個性を理解することが大事です。残すところあと1ヵ月ですが、来年も良いお年でありますように。
ネコちゃん「乳腺腫瘍」
ネコちゃんも高齢になると人間と同じように腫瘍が出来やすくなります。今回はネコちゃんの腫瘍の中で発生の多い乳腺腫瘍についてのお話です。ネコちゃんの乳腺腫瘍は70~90%が悪性、つまりガンといわれています。腫瘍が小さいうちからリンパ節や肺に転移しやすく注意が必要です。初期には乳腺部に小さなしこりが認められるだけで痛みも伴わないため気付かれないことが多いのですが、症状が進むとしこりは徐々に大きくなり、細菌感染を起こしてしこりが潰瘍化し出血したり悪臭を放つことがあります。このような状態になるとすでにリンパ節や肺に転移しており手遅れのことが多いため何より早期発見が大切です。日頃からネコちゃんの体をよく触って胸やお腹にゴマ粒ほどのしこりがないかチェックしてあげてください。もし、小さなしこりでも発見したら、早く病院へおいでください。また、乳腺腫瘍の発生には卵巣から分泌される女性ホルモンが関係しており、最初の発情が始まる直前の生後7~8ヶ月までに避妊手術を受ければ乳腺腫瘍の発生は非常に少なくなると言われています。病気の予防のためにも早めに避妊手術を行うことをお勧めします。
ウサギちゃん
本格的に寒い季節がやってきました。お宅のウサギさんは「くしゃみ」をしたり「鼻水」をたらしたりしていませんか?ウサギさんはパスツレラ菌などの細菌に感染することで、鼻炎になってしまうことがあります。症状が出るのには、主に寒さなどのストレスが関わっていると言われています。ケージの中を清潔にするのはもちろんですが、朝晩の温度差が大きい場所や、すきま風の当たるような環境にケージを置かないようにしましょう。また、時には日光浴もさせましょう。もし、お宅のウサギさんのお鼻が鼻水で汚れていたり、目が赤くなっていたりと、何かおかしいなと思ったら早めに病院に連れてきてください。普段から予防するのが大切ですので、抵抗力が落ちないように生活環境をよくして、気持ちよく新年を迎えましょう。