コラム

ネコちゃん 「猫の乳腺腫瘍」

乳腺腫瘍は早期に避妊手術をしていない女の子でよく見られる腫瘍の一つです。多くは10歳くらいのネコちゃんに見られます。乳腺腫瘍の8~9割が悪性であり、悪性の場合はリンパ節や肺への転移が最もよく見られます。

腫瘍に対してネコちゃん自身が気にすることはあまりありませんが、表面が潰瘍化すると痛みや違和感から舐めたりすることがあります。

早期に避妊手術を行うことで乳腺腫瘍の発生を抑えられることから、性ホルモンが関与していると考えられています。

腫瘍が発見された場合、基本的には外科手術で取り除きます。ネコちゃんの場合は悪性の可能性が高く再発も多いため見えている腫瘍だけでなく乳腺全体を取り除く方法も選択されます。

予防するには、可能な限り6ヵ月以下、遅くても1歳以下までに避妊手術を行いましょう。また、腫瘍が小さいうちに治療することも重要なので、早期発見が大切です。ブラッシングやスキンシップの延長で定期的に触って確認しましょう。