コラム

ウサギさん  「ウサギさんの高カルシウム尿症の症状と関連する病気2」

排尿障害や結石がある場合は、元気食欲の低下、痛みによる歯ぎしりや背中を曲げた姿勢がでることもあります。何回も排泄姿勢をとるのにおしっこが見られない場合は要注意です。カルシウムの結晶が排泄されればおしっこはざらざらしますが、結晶が膀胱内に沈んで上澄み 部分だけが排泄されるときは、尿は透明なこともあります。そのため、排泄された尿の見た目や 尿検査だけではカルシウム尿症の有無を判別できないケースもあります。カルシウムの成分はレントゲンに写るので、X線での画像検査を行うと、大きな結石や蓄積した結晶は確認可能です。触診によって拡大した膀胱や泥状の結晶が触れる場合もあります。

関連する病気として尿路結石や腎機能の低下(腎不全)が起こることがあります。 膀胱、尿道、尿管、腎盂(じんう:腎臓の内部のこと)などのおしっこの通り道に結石がとどまる病態を総称して「尿路結石」とよびます。尿路が完全にふさがれてしまうと、急激に全身状態 が悪化します。排尿障害が1日以上続くと腎不全になる可能性が高く、命にかかわることもありま す。緊張や環境変化などの病気以外の要因で排尿を我慢することもありますが、丸一日排尿がない場合は危険な状態の可能性もあります。排尿頻度の低下に気づいたら、すぐに受診しましょう。