コラム

ワンちゃん「頻尿」

急激に冷える日が増えてきました。秋は早くも終わりに近づき冬がすぐそこまで来ているようです。これを読んでいる皆様の中には「寒くなるとお手洗いが近くて…」などとお悩みの方もいるかもしれません。そこで今回は、おうちのワンちゃんが頻尿になったときに気を付けなければいけないことについて考えてみましょう。

 

さて、そもそも頻尿とは、おしっこの回数は増えても一日当たりの尿量はほとんど変わらない状態を指します。一回当たりの尿量も増加する場合は多尿にあたります。また、お散歩のときに頻繁にマーキングをすること自体は、おうちでのおしっこの回数が少ないようであれば病気ではありません。

 

ワンちゃんが頻尿になったとき、膀胱から尿道にかけて異常が起きている可能性があります。

おしっこの臭いがきつくなったり血が混じったりする場合、原因として膀胱炎が考えられます。細菌などによる感染、結石による刺激など由来は様々ですが、膀胱内で炎症が起きる病気です。

膀胱内や尿道内でおしっこの中の成分が固まってしまうと結石ができてしまいます。これにより尿道が詰まってしまった場合、尿毒症や急性腎不全などで最悪死亡することがあります。

特に中高年のワンちゃんの場合は前立腺や膣、膀胱内の腫瘍が原因となる可能性もあります。腫瘍により膀胱や尿道が圧迫されてしまうため、頻尿のほかに排尿困難が見られることもあります。

 

おしっこの問題は放置すると命にかかわる場合があります。特におしっこが出なくなってしまう段階になると早急な治療が必要です。頻尿に限らず、ワンちゃんのおしっこがいつもと違うな、と思ったらすぐに病院に相談してください。