コラム

ネコさん「ネコさんの血液型」

ネコさんにも血液型があることは、意外と知られていませんが、AB式血液型で、主にA型、B型、AB型の3つに分けられます。

雑種や日本猫の系統ではA型が多く、日本で飼育されるネコさんの約90%はA型という報告もあります。

一方でブリティッシュショートヘア、エキゾチックショートヘアなどの品種では、B型が10〜30%と高い傾向があるという報告があります。また、ペルシャ、アビシニアン、ソマリなどの繁殖が閉鎖的になりやすい純血種系のネコさんでもB型が多く、血液型が偏る傾向があります。

AB型は非常にまれですが、シャムネコなどの系統のネコさんで散発的に報告されることがあります。

 

ネコさんは、自分がもっていない血液型に対する自然抗体を生まれつき保有しています。

特に、B型のネコさんは抗A型抗体を強く持っているとされ、A型の血液が体内に入ると、重篤な溶血反応を起こして命に関わることがあります。

ネコさんが輸血を行う場合、血液型判定と交差適合試験がとても重要になります。

また、母ネコさんが血液型の異なる子ネコさんを出産した場合、新生児溶血が生じることがあります。母乳、特に初乳には高濃度の抗体が含まれ、子ネコさんの赤血球が破壊され、急速な貧血や黄疸、場合によっては突然死するリスク があります。

ネコさんは胎盤を介した抗体移行がほとんど起こらないという特徴があり、出生後の初乳の摂取で初めて、血液型の問題が顕在化することが多いです。

お父さんとお母さんのネコさんの血液型の組み合わせを事前に把握し、初乳摂取を一時的に制限するなどの対策がとても大切です。

 

ネコさんの血液型は、見た目や性格から推測ができず、血液検査によって判定を行います。

ネコさんの血液型は、普段の生活では意識されにくい存在ですが、輸血や繁殖の場面では命に関わる大事な情報となりま す。

特に、繁殖をご検討されているおうちのネコさんは、血液型や出産のことなど、ご心配なことや分からないことがございましたらご相談ください。