コラム
ウサギさん「うさぎさんに起こりやすい「気づかれにくい不調」」
2月は一年の中でも寒さが最も厳しく、うさぎさんの体にとっては静かに負担が蓄積しやすい時期です。見た目には元気そうに過ごしていても、体の内側では消化管の動きや代謝が少しずつ鈍り、体調を崩すきっかけが生まれやすくなっています。この時期の不調は急激に表に出ることが少ないため、飼い主さんが「いつもと少し違う」と感じられるかどうかが、とても大切になります。
特に注意したいのが胃腸のトラブルです。寒さによって活動量が落ち、水を飲む量も減りがちになると、腸の動きは想像以上に影響を受けます。牧草を食べる勢いが以前より弱くなったり、うんちが小さく硬くなったりするのは、完全に食べなくなる前に見られることの多いサインです。うさぎさんは不調を表に出しにくい動物だからこそ、こうした小さな変化を見逃さないことが重要です。
2月は飲水量の低下も起こりやすい季節です。水は用意してあっても、冷たすぎて実際にはあまり口をつけていないことがあります。水分摂取が不足すると、便の状態が変わり、盲腸内の環境も乱れやすくなります。その結果、食欲不振や食滞につながることもあり、表に見える症状の背景に「水を飲めていない」という問題が隠れている場合も少なくありません。
また、乾燥や寒暖差の影響で、くしゃみや鼻水、目やにといった呼吸器の症状が目立ちやすいのも2月の特徴です。一時的なものに見えても、慢性的な炎症や歯のトラブルが関係していることがあり、数日続く場合には注意が必要です。寒い時期だからこそ、呼吸の様子や顔まわりの変化にも目を向けてあげたいところです。
2月の後半になると、うさぎさんによっては換毛が始まります。この時期の換毛は進み方が不安定で、毛づくろいによって被毛を飲み込みやすくなります。腸の動きが落ちている状態で毛の摂取量が増えると、消化管のトラブルが起こりやすくなります。食欲や便の量、形、お腹の張りといった変化をあわせて観察し、無理のない範囲でブラッシングを取り入れていくことが大切です。
2月は「寒いから仕方がない」「冬はこんなもの」と不調を見過ごしてしまいやすい季節です。しかし、うさぎさんの体調不良は、早い段階で気づき対応できるかどうかで、その後の経過が大きく変わります。大きな症状が出る前の違和感こそ、うさぎさんからの大切なサインです。
冬の終わりにあたるこの時期は、春を元気に迎えるための土台を整える時期でもあります。2月はぜひ、うさぎさんの様子をいつもより少し丁寧に見つめながら、日々を過ごしてあげてください。
