コラム

外耳炎にご用心!

ワンちゃん「外耳炎」
家のワンちゃんはお耳を掻いていませんか?
直接耳の内側を掻いて傷を作っている場合もありますし、耳の外側から掻き、脱毛や傷を作っている場合もあります。耳のアカの量が増え、耳アカの色が褐色や黄色や黒色など様々な色になっているときは注意が必要です。感染している病気の種類によって耳アカの色は変わってきます。それと同時に耳の内側の皮膚は赤くなり、痒そうに見えます。ひどくなると耳道が見えなくなるほど腫れあがり、痛がる場合もあります。ここまで来ると顔もひどい方に傾き、飼い主さんが触ることをとても嫌がります。臭いもきつくなり異臭を放ちます。
外耳炎は手入れのしすぎやシャンプーなど、外からの侵襲によるものや、アレルギーや甲状腺などの内分泌疾患に起因する場合があります。外からの侵襲の場合、治りやすく再発は少ないのが特徴ですが、体内から発生している場合には、再発しやすく難治性なのが特徴です。
外耳炎は早期発見が早期治癒につながります。毎日、耳の中を見ているだけで見つけることが出来る場合があります。「おかしい!」と思ったらすぐに病院へ来院してください。

 

ネコちゃん「中毒」
私たちの身の回りにはネコちゃんにとって毒になるものがあります。たとえば玉ねぎや長ネギ、ニンニクなどのネギ類の野菜をネコちゃんが食べるとひどい貧血を起こしてしまいます。
玉ねぎや長ネギを直接食べなくても、その煮汁だけでネコちゃんは中毒を起こすため、玉ねぎなどが入ったシチューやハンバーグなどは絶対に与えないようにしてください。他にもユリやアサガオ、アジサイなどの植物もネコちゃんにとっては中毒を起こす原因となります。ネコちゃんは時々植物を食べる習性があるため、ネコちゃんの生活する場所にこういった植物を置かないようにしてください。また殺虫剤や殺鼠剤、塩素系の漂白剤などの薬品によっても中毒は起こります。ネコちゃんは注意深い動物なので何でも口にするということはありませんが、遊び盛りの子猫の場合、じゃれて誤食したり、触った後に身体をなめたりすることで、口に入ってしまう可能性があります。危険なものはネコちゃんが届かないところに保管するようにしましょう。そして、ネコちゃんが突然下痢、嘔吐をしたり、フラフラしたり、泡を吹くといった中毒を疑うような症状が見られたら、一刻も早く病院へ連れて来てください。

 

ウサギさん「尿石症」
お宅のウサギさんのおしっこは何色ですか?尿には身体の情報がたくさん現れるので、いちばん身近にいる飼い主さんが毎日尿をチェックすることで、病気の早期発見につながります。
ウサギさんの尿は他の動物と違い、濁っていて黄色や茶褐色や赤っぽい尿をします。これは食べ物から摂取したカルシウムや食べ物由来の色素が影響するからです。私たちヒトを含め多くの動物は、腸で適度にカルシウムを吸収し、余分なカルシウムは胆嚢から便中に排泄されます。一方ウサギさんはカルシウムを腸から効率よく摂取して、余分なカルシウムを腎臓から尿中に排泄するという独特な方法を取ります。そのため尿は白く濁っていることが多く、炭酸カルシウムを主とする結石がとても多く見られます。尿色を決める食べ物由来の色素は、ポルフィリンやニンジンのカロチンなどの摂取量によって決まります。特に色において、赤い尿は病気との区別が難しく、病院での検査が必要です。
水分が少ない食事やカルシウムの多い食事や大量のおやつなど、偏った食事をつづけていくと尿にカルシウムの小さな結晶が過剰にふくまれる状態になり、尿路(膀胱、尿管、腎臓、尿道)に結石が出来る可能性があります。結石ができても、大きさや発生部位により無症状の場合もありますし、小さい場合自然に排泄される可能性がありますが、大きくなれば、尿が出にくくなり、尿路を完全にふさいでしまうと、尿が出ず命に関わってきます。
尿石症の予防には、しっかりとした食事管理と適度な運動が必要です。食事は生野菜(チモシーを含む)を中心とした食事管理を行い、新鮮な飲み水を常に用意しておくことが重要です。普段から尿の色、量、回数などを観察し、変わったことがあれば当院で検査を受けてください。

 

モルモットちゃん「ビタミンCの不足」
お宅のモルモットちゃんは毎日元気に過ごしていますか?偏食をしたりしていませんか?偏食をしたりしていませんか?
モルモットちゃんはヒトと同様に体内でビタミンCをつくることが出来ない動物です。ビタミンCは身体の色々なところで必要で、不足すると皮膚、骨、関節、血管などに影響を与えます。毛づやが悪くなったり、食欲がおち体重が減ったり、関節が腫れたり骨が変性したりして痛みを伴うこともありびっこをひいたり、触られるのを嫌がったりします。また出血しやすくなったり免疫力も落ちたりするため、命にもかかわります。
新鮮な野菜を中心とした食事を与え、毎日食べきれる量を与えるようにしましょう。また、大きなストレスはビタミンを急激に消費する原因になるので、大きなストレスがかからないようにもしましょう。少しでもおかしいと思ったら病院へおいで下さい。