コラム

フィラリアの予防

ワンちゃん「フィラリア症」
4月になると始まる予防の1つはフィラリアの予防です。
フィラリアは心臓に寄生してワンちゃんを弱らせ、最後には命を奪ってしまう病気です。そして、自分のワンちゃんだけでなく他のワンちゃんへと病気をうつす感染源ともなります。
「フィラリアの予防」と言われていますが、実はワンちゃんに感染した子虫(ミクロフィラリア)を月に一回駆虫しているのです。昔は毎日飲んで予防することが必要だったので、今では月に一回少しの薬を飲むだけになり、ずいぶんと楽になったものです。
今年の3月下旬には「蚊を見かけた」と話も聞きました。4月に予防薬を飲むことで3月~4月の一ヶ月間の子虫(ミクロフィラリア)をまとめて駆虫しましょう。このように5月、6月…と12月まで薬を月に一回飲ませてください。途中で止めてしまうと、子虫(ミクロフィラリア)が体の中に残りフィラリア症になってしまいます。十分に注意して忘れないであげてください。
薬には飲み薬や付ける薬などもあります。早めに相談してください。

 

ネコちゃん「ネコエイズ」
ネコエイズと言う病気を知っていますか?人間のエイズと同様にネコちゃんにもエイズと言う病気があります。ネコエイズはネコエイズウイルス(ネコ免疫不全ウイルス)に感染することで発病します。ネコのエイズウイルスが人間に感染することはありません。
ネコちゃんは主に他のネコとケンカした時に傷口から感染すると言われています。感染してもすぐに症状が出るわけではありません。感染してから一カ月後位に一時的に熱を出しリンパ節が腫れることもありますが、気づかずに過ごしてしまうこともあります。その後数カ月から数年たってから徐々に免疫力が落ちて様々な感染症にかかりやすくなります。口内炎や鼻炎、結膜炎などがずっと治らない状態が続いて徐々に削痩し末期になると腫瘍や様々な病気を併発して死亡する可能性が高くなります。残念ながら発症した場合の治療法は対症療法しかありません。
ですからネコちゃんをエイズから守るには予防が大切です。感染しているネコちゃんと接触させないよう必ず室内飼育をしてください。最近ネコエイズに対するワクチンが使われるようになり、外へ出てしまう可能性があったり、同居ネコちゃんがエイズに感染していたなどの場合はワクチン接種は有効です。しかし、ワクチンの効果は100%とは言い切れません。何といっても感染の機会がある室外へネコちゃんを出さないことが一番の予防方法です。また、もしネコエイズに患ってしまった場合にもエイズを発症させないように治療することがかなりできるようになっています。早めに病院へおいで下さい。

 

ウサギさん「健康診断」
4月は、学校や会社で健康診断を受ける人が多いのではないでしょうか。動物たちも定期的に健康診断をしてあげると安心です。普段の生活の中で変わったことがないか、よく観察することはもちろん大切ですが、ウサギさんは身体の不調を隠す事が多いので、病気の早期発見が難しいのも事実です。飼い主さんが異変に気づいて病院に連れてきたときには、かなり病状が進行していることも珍しくありません。病院では、家で確認することができないところまで詳しく見ることが出来ます。
また、定期的に健康診断を受けることによって、飼い主さんと獣医師がウサギさんの情報を共有でき、いざという時にスムーズに治療が始められらます。
新しく家に来たばかりのウサギさん、子ウサギさんや高齢のウサギさん、過去に大きな病気をしたことのあるウサギさんは特に健康診断をお勧めします。長年元気に過ごしているウサギさんでも、飼育方法や食事管理などで普段疑問に思っていることを解決する機会にもなるので、ぜひ健康診断を受けてみってください。

 

フェレットさん・ハムスターちゃん・ハリネズミさん「ノミ・ダニ・フィラリア」
少しずつ暖かい日が多くなってきました。気温が高くなってくると、ノミやダニ、蚊などの昆虫の活動も活発になります。ノミやダニは犬猫だけでなく、フェレットさんやハムスターちゃん、ハリネズミさんなどにも寄生します。ノミやダニが寄生すると痒くなったり、かきむしって皮膚を傷つけたり、多量に寄生すると貧血を起こしたりすることがあります。痒がっていることが多い時は早めに病院へおいで下さい。
また、フェレットさんはフィラリアを持つ蚊に刺されると犬と同様にフィラリアが寄生します。フィラリアはフェレットさんの心臓や肺で大きくなり機能障害を起こします。フェレットさんは体が小さいので1匹でもフィラリアに感染すると命の危険もありますので、蚊の活動が始まったらしっかり予防も始めましょう。