コラム

犬:ワンちゃんの予防について モルモットさん:気管支炎・肺炎 ノミ

ワンちゃん「予防について」
徐々に暖かい日が増えてきてきました。暖かいと散歩にも行きやすくなります。しかし、同時にノミやダニなどの寄生虫も活動を活発化させます。外気温が13度あれば活動ができ、ノミやダニは草むらに隠れ、息をひそめてワンちゃんが来るのを待ちます。ワンちゃんが色々な匂いに夢中になっているすきに体に移り、寄生し吸血します。

 

ノミに寄生されたワンちゃんは、激しく体をかきむしり、脱毛して皮膚炎をおこしたりします。ノミは卵を大量に産み、カーペットや畳の中で幼虫、さなぎになり大量の成虫になります。ノミかな?と思ったらまず、動物病院においでください。スプレー、首輪、皮膚に滴下する薬、飲み薬など色々あります。特に首の後ろの皮膚に滴下する薬はワンちゃんも嫌がりません。

 

マダニはワンちゃんの体に取り付くと、口器を皮膚に刺し込んで、満腹になるまで時間をかけて少しずつ血液を吸い続けます。マダニ1匹の吸血量はノミ70匹分に匹敵します。大量に血液を吸ったマダニは、地面に落ち卵を大量に産みます。マダニは皮膚病の原因になったり、バベシア病などの感染症を伝播します。また、ライム病などの人も感染する伝染病を伝播する事が知られています。マダニを見つけたら、すぐ動物病院にお連れください。無理に、指で取ろうとすると口器が皮膚に残ってしまう可能性があるからです。 その後は皮膚滴下の駆除剤やスプレーなどでマダニを予防しましょう。

 

 

モルモットさん「気管支炎・肺炎」
まだまだ寒い日が続きますが、ご自宅のモルモットさんはいかがお過ごしでしょうか。 人間が風邪をひくと鼻水やくしゃみが見られますが、モルモットさんにも似たような症状がみられる病気があります。一般に気管支炎・肺炎と呼ばれる病気で、肺炎球菌、気管支敗血症菌などの細菌感染のほか、ウイルスやマイコプラズマなどの病原体が原因になることもあります。

 

症状は、食欲低下、元気喪失、鼻水、目ヤニ、呼吸困難などですが、病気の初期には症状がはっきりしない場合もあります。また、モルモットさんは体の多くを消化器が占めており、胸腔(肺の広がるスペース)が狭いため、知らないうちに症状が進行していると、保定などの負荷により急死することがあります。

 

治療は、原因となる細菌に対する抗菌剤治療のほか、補液や気管支拡張剤などの補助的な治療が行われます。ストレスや栄養不良、不潔な環境は病気が起こる引き金になりますので、室温を一定に保ち、衛生的な生活環境を心がけが必要です。

 

ところで、気管支炎・肺炎の原因の一つである気管支敗血症菌ですが、モルモットのほかラットやウサギ、フェレット、イヌ、ネコなど様々な動物の呼吸器から分離されることが知られています。そして、動物の種類により、この菌による病気の起こりかたが異なります。特にウサギさんはこの菌を持っていながら、何の症状も示さない個体が多い一方、モルモットさんは発病しやすい傾向があるため、モルモットさんをウサギさんと同居させる場合は注意が必要です。また、この菌による病気は冬から春にかけて流行することが知られていますので、今の季節は特にモルモットさんの体調に気を付けるようにしましょう。

 

 

ノミ
徐々に暖かい日も増えてきました。気温が上がってくるとノミの活動も活発になってきます。お宅の猫ちゃんは急にかゆがったりしていませんか?うちの子は外に出ないから大丈夫と思っている方も多いかもしれませんが、人が外出時に服などにつけてきてしまったり、庭に野良猫ちゃんが入っていたりして落ちたノミが室内に入ってきたりすることもあります。また、冬場でも室内に卵やサナギの状態で潜んでいて、暖かくなって羽化して猫ちゃんにつくこともあります。ノミは吸血してかゆみを引き起こすだけでなく、アレルギーの原因にもなったり、寄生虫の感染源となることもあります。猫ちゃんにつくノミは、人を吸血することもありますし、イヌやウサギ、フェレットなどにも寄生します。毛をかき分けて、黒い血の塊のような糞がみられる場合にはノミが寄生していますので、早めに駆虫してあげましょう。