コラム

ワンちゃん:ノミ 猫ちゃん:緑内障 ハムスターちゃん:腫瘍

ワンちゃん「ワンちゃんのノミ」
徐々に暖かい日が多くなり、ワンちゃんたちにとって、散歩が楽しい季節になってきました。しかし、元気が出るのはワンちゃんだけではありません。ノミやダニの活動も活発になり元気になっていきます。ノミやダニは草むら山林などに潜んでいて、ワンちゃんがそこを通りかかると身体に寄生し吸血し始めます。

 

ワンちゃんがノミに寄生された場合、ノミの刺し傷と唾液によってかゆくなったり、アレルギーになり、皮膚炎を引き起こしたりすることがあります。また、ノミの媒介する瓜実条虫にも感染することもあります。また、大量に寄生すると吸血される量が増えるため、貧血を起こす事もあります。また、マダニが媒介する感染症としてはバベシア病、ライム病やQ熱などが挙げられます。また、重症熱性血小板減少症候(SFTS)等もあります。 ワンちゃんのノミ・ダニ予防対策は月に一回、背中につける薬や、一回飲むと三カ月間予防が持続する飲み薬など色々あります。予防は最大の治療です。お早めに病院へおいで下さい。

 

 

猫ちゃん「猫ちゃんの腎不全」
お宅の猫ちゃんは元気にしていますか?光を嫌がったり顔を触れられるのを嫌がったり、目が出てきているような感じがしたりしませんか?猫ちゃんも眼球の内圧が高まることにより網膜や視神経に影響が出て失明する可能性のある緑内障を起こすことがあります。緑内障は何らかの原因で眼内を逆流している房水の流れが悪くなり、眼球の内部の圧が高まり起こります。流れが悪くなる原因は流れ出るところが狭くなったり、つまったりすることですが、ブドウ膜炎や前眼房出血、水晶体脱臼、眼球内腫瘍などの目の病気のほか、ウイルスや原虫などの感染症によることがあります。眼圧を下げる治療の他、原因となる病気の治療も必要になってきます。早期であれば、視力障害を抑えるための治療になりますが、失明してしまっても眼圧上昇により痛みがある場合はそれを抑えるための治療が必要になります。早期であれば、視力障害を抑えるための治療になりますが、失明してしまっていても眼圧上昇により痛みがある場合はそれを抑えるための治療が必要になります。早期発見・治療ができれば眼圧が下がる可能性が高まりますので、よく観察するようにしましょう。

 

 

ハムスターちゃん「ハムスターの腫瘍」
ハムスターにおいて腫瘍はかなりの頻度で見られます。特に1才半を過ぎると、悪性の腫瘍がよく発生します。 腫瘍は組織学的に良性と悪性(癌)に分類されますが、組織を採取して病理検査を行わなければ判断できません。すなわち、見た目で良性か悪性かを診断することはできません。また、良性腫瘍でも、だんだん大きくなって、表面が割れて出血、感染を起こし、大きな問題となることがあります。

 

【原因】
ハムスターになぜ腫瘍が多いのかははっきりと解明されていませんが、次のことが考えられます。
(1)遺伝的要因
血統的に問題があり、遺伝的要因の可能性が考えられます。
(2)環境的要因
毎日接触している刺激によるもの。例えば食事中の添加物・残留農薬等、環境の中にあるもの。
(3)年齢的要因
生物は高齢になると、免疫力の低下などにより腫瘍の発生率が高くなります。

 

【症状】
腫瘍の発生した部分、臓器によって違いますが、いずれの腫瘍でも早期のうちは症状がほとんどみられません。腫瘍が進行すると(良性・悪性に関わらず)次のような症状が現れます。 顔面…食事がとれないために衰弱します。
肺…呼吸が苦しくなります。
肝臓…食欲不振や黄疸などが見られます。
子宮…お腹が大きくなっておりものがみられます。

 

【治療】
治療には内科的治療と手術による外科的治療があります。手術による腫瘍の摘出はよく行われますが、さまざまな理由で手術できない場合、内科的治療をおこないます。 次のような場合、内科的治療を行います。
(1)手術のリスク(危険度)が高い場合
高齢や進行癌で体力が低下している、癌が転移・癒着している、多量の出血が予想されるなど。
(2)飼い主さんが手術を希望しない場合
手術によるストレスが心配な場合や、費用の面など。