春、新生活で人間も慌ただしい季節。

引っ越しや家族構成の変化など、猫さんにもストレスがかかっている可能性があります。

そもそも猫さんは繊細な生き物です。ストレスで食べなくなったり、体を舐めすぎてハゲができることもあります。

食欲不振が続くと、「肝リピドーシス」を発症してしまう可能性があります。

通常、肝臓で使用しない脂肪はVLDL(超低比重リポタンパク)として脂肪組織に運ばれていくのですが、食事からタンパク質が十分に取れないと、このVLDLを合成できずに肝臓に脂肪が蓄積されていきます。

肝臓に過剰な脂肪が蓄積されると、肝機能が低下していきます。

症状としては、食欲不振・急な体重減少・元気消失のほか、下痢や便秘が見られることもあります。

肝リピドーシスは肥満の猫さんで特に多くみられます。太っていたのに痩せた！と楽観視しないでくださいね。

中でも女の子や、基礎疾患のある猫さんで発生が多いですが、どんな猫さんでも起こりうる病気です。

肝リピドーシスは、治療しなければ命にかかわる病気です。しかし早期に治療を開始すれば治すことができます。

もし猫さんに食欲不振が見られたら、早めに受診してください。