コラム

ワンちゃん「犬のフィラリア症」

梅雨を迎え、夏の足音が近づいています。この時期悩まされるのが蚊などの吸血昆虫ですね。いつの間にか羽音が聞こえ、気がつけば刺され、猛烈な痒みだけが残される、そんな経験をすることも多いかと思います。今回は、そんな蚊によって引き起こされるワンちゃんの代表的な病気、フィラリアについて紹介します。

 

フィラリア症は、犬糸状虫という寄生虫によって引き起こされる感染症です。蚊によって犬糸状虫のミクロフィラリア(幼虫)が媒介され、ワンちゃんの体の中で成虫になります。この成虫は心臓や肺の動脈に寄生するため、重度の感染では咳や呼吸困難、腹水や血尿を引き起こすことがあります。そしてこの成虫を持つワンちゃんの血液中にミクロフィラリアが出て、これを蚊が吸血することで他のワンちゃんにうつっていきます。

 

フィラリアは基本的に感染を予防していく病気です。フィラリアが心臓や肺の血管に寄生する前であれば感染後でも駆虫できますが、寄生した後の場合薬によって死んだフィラリアが血管に詰まってしまうことがあり大変危険です。また、フィラリアはワンちゃんだけでなく人間にも感染します。ワンちゃんと周りの人たちを守るためにも、フィラリア予防はしっかりしましょう。気になる症状がある場合は、病院で相談してみましょう。