コラム

フェレットさんの脾腫

これから2回に分けてフェレットさんの「脾腫」のお話をしたいと思います。

脾腫とは何か?原因は?治療は?予防は?を2回に渡って説明していきます。

今回は脾腫とは?原因は?の回になります。

 

脾腫とは

脾臓は血液の貯蔵や、古くなった赤血球や血液中の異物の除去を行っている臓器です。また、主に造血器としての機能は骨髄が担っていますが、脾臓も必要な時には造血を行うことができます。脾臓の腫大を脾腫と呼びますが、健康なフェレットさんでもみられます。この場合、特に顕著な症状はみられないことがほとんどですが、患っている病気が他にある場合にも脾腫が認められることがあるため、注意が必要です。

 

原因

脾臓の腫大はさまざまな原因でおこりますが、その原因としては、感染、自己免疫疾患、脾臓における造血機能亢進の結果生じる過形成によるものが挙げられます。また心臓や肝臓の疾患の影響によるうっ血、脾臓の炎症や腫瘍によっても腫大がおこりますが、腫瘍による脾腫は、リンパ腫によるものが多いといわれています。他にもインスリノーマ、副腎疾患、アリューシャン病、消化管内異物、歯牙疾患、上部呼吸器感染症、心筋症などを患っている場合にも起こることがあります。