コラム

ワンちゃん ワクチン

今年の3月いっぱいで新型コロナワクチンの特例臨時接種が終了します。この冬に駆け込みで打った方もいたかもしれません。また、この冬は麻疹も各地で散見され、ワクチン接種の重要性が説かれました。そこで今回は、ワンちゃんのためのワクチンについて考えてみましょう。

まず基本的にすべてのワンちゃんが接種しなければいけないのは狂犬病ワクチンです。これは法律によって生後3カ月以上のワンちゃんで毎年の接種が義務付けられています。アレルギーなど特殊な事情がない限り違反すると罰金刑が科されます。
混合ワクチンは任意接種のワクチンです。国内で発生していたり、罹ると重篤になりやすかったりする病気で予防できるならしておいた方がいいものが含まれています。混合と名の付く通り、いくつかの病気を予防するためのもので、「〇種混合ワクチン」と表記されます。どれを打つべきかはどういう環境で飼育しているか、他の子と接する機会があるかどうかなどによって変わりますが、致死性の高い犬ジステンパーや感染力の高い犬パルボウイルス感染症を予防するためにも混合ワクチンはアレルギー等がない限り接種することが推奨されます。

ワクチンに関しては人間でも様々な主義主張が溢れ、接種しないことを選択する人もいます。しかし、人間が自分に対してその主張を通すこと自体は必ずしも責められることではありませんが、ワンちゃん含めペットに対しては予防できる病気を体質などの事情がないのに予防せず罹ってしまった場合、アニマルウェルフェアの理念である5つの自由のうち、「痛み、負傷、病気からの自由」に反する可能性があります。もちろん飼い主さん側の事情もあるかと思いますので、何が最善になるか一緒に考えていきましょう。