コラム

ワンちゃんのお尻が赤い

暖かい日が増えてきました。冬は乾燥に悩まされましたが、今度は花粉症で皮膚にも症状が出てしまう方もいるかもしれません。今回はワンちゃんの皮膚トラブルの中から、お尻付近で起きるものについて考えてみましょう。

ワンちゃんのお尻が赤く見えたとき、まずそれが皮膚なのか、粘膜なのかを見てください。肛門や陰門などから赤い粘膜が飛び出しているときは、直腸脱(いわゆる脱肛)や膣脱の可能性があり、早急に処置が必要です。
肛門の周りの皮膚が赤い場合、お尻を地面などにこすりつけていた可能性があります。原因として、肛門嚢(いわゆる肛門腺)の炎症や肛門周囲腺腫、マラセチアや膿皮症などが考えられます。また、ノミがついていたり下痢をしていたりする時にもお尻が赤くなってしまうことがあります。痒みや違和感が強いとかなりお尻を気にしてこすりつけてしまうため、お尻の皮膚がただれたり出血してしまったりすることもあります。こちらも早めに原因を特定して治療してあげるのが良いでしょう。

お尻の異常の中には重篤な病気の症状が紛れていることもあります。おかしいなと思ったら他に気になるところがないかも併せて病院に相談してください。また、普段からお尻を清潔にしておくのとともに、必要であれば定期的にお尻絞りをして肛門嚢の分泌物を排出させておきましょう。