コラム
ネコさん「ネコさんの問題行動について」
2025年も早いものであと1ヶ月となりました。
今年の年末年始は大型連休になる方も多く、おうちのネコさんと一緒に過ごす時間が増え、また、新しく子ネコさんをお迎えするご家族もいらっしゃるのではと思います。
今回は、子ネコさんの甘噛みについてお話しします。
子ネコさんが「噛む」という行動のすべてが、攻撃行動や矯正が必要な異常のある行動ではありませんが、 ご家族が困っている行動については、「問題行動」として対策や治療をしていく必要がございます。
ネコさんが噛む原因は、
・ネコさんのライフステージにおける成長過程
・愛情表現、コミュニケーション
・ネコさん同士の社会性を身につけるための学習行動
・口腔内の違和感
・ストレスによる代償行動
・狩猟本能
などが考えられます。
ネコさんは、米国の獣医ガイドラインに基づき、幼猫期(6ヶ月未満が目安)、若齢期(半年〜2歳)、成猫期(3〜6歳)、中年期(7〜10歳)、高齢期(10〜14歳)、超高齢期(15歳以上)というライフステージに分類されます。
幼猫期の子ネコさんは、心身の成長が急速で、好奇心や探究心から様々なものをお口にいれて感触を確かめて学習する傾向があります。
また、乳歯が永久歯へと生え変わる時期と重なり、口腔内の違和感が生じて、噛んでまぎらわせるという行動が見られやすいとされています。
ネコさん同士で相手を噛んで遊ぶ社会的な遊びを行い、痛みを知ることで噛む強さを学ぶため、他のライフステージに比べて、甘噛みや本気噛みが多く、時に、ご家族を困らせてしまうこともあります。
若猫期は、愛情表現やストレス発散など、自己主張やコミュニケーションとしての甘噛みが増える傾向があります。
また、動くものに対して反射的に反応してしまうなど、狩猟本能による噛む行動も増えます。
ネコさんは「甘噛み」のつもりでも、赤ちゃんの時と比べて噛む力が強くなっているため、噛まれたご家族は痛くて困ってしまうことはあります。
早期に離乳されたネコさんは成長後に攻撃性が高くなるという研究報告もありますが、ネコさんに攻撃の意図がなかったとしても、人やものを噛む経験を重ねていくと、「噛む」という行動が癖として習慣化されてしまい、改善が難しくなってしまうリスクがあります。
特に、幼猫期の噛みつきは歯の生え変わりが完了するとともに落ち着いていくことも多いですが、癖になると矯正が難しくなってしまう可能性もあります。
ネコさんの噛みつき行動には、成長段階によって複数の因子が関連していることも多く、すべての状況に効果的で即効性のある治療方法はありません。
ネコさんのご家庭での生活や、状況を考慮し、根気強く対応を続ける必要があり、ご家族の協力が必要不可欠です。
ご家族の対応や生活環境の改善などを行ったり、ネコさんの症状によっては、お薬やサプリメントを使用することもあります。
当院では、行動治療のカウンセリングも行っています。
噛みつき行動がエスカレートして感じられる、ご家族がとても困っていてネコさんとの関係性にご不安がある、などの場合には、ご相談ください。
