コラム

体重管理

ワンちゃん「椎間板ヘルニア」
ミニチュアダックスフンド(ダックス)などの胴が長い品種では他の一般的な犬種より高い確率で起こる病気の1つとして、椎間板ヘルニアという病気があります。椎間板とは背骨と背骨の間の衝撃を和らげる軟骨性のクッションのことです。その椎間板が強い衝撃で飛び出たり、変形したりしたときに脊髄を圧迫し症状が引き起こされます。症状の程度は脱出した椎間板が脊髄にどれだけダメージを与えたかによって決まります。軽い跛行(ハコウ)や抱っこすると痛がるものから、背を丸めて動かない、首が回らない等色々な症状が出ます。さらに重度になると後ろ足が麻痺し、自力で歩行、排尿できなくなります。
特にダックスは軟骨異栄養性犬種と言われています。ダックスの椎間板ヘルニアはまだ若いときに軟骨が変性することで起こる遺伝性疾患もあると言われています。ですから、ダックスは背骨が弱いと言う意識を常に持つべきでしょう。高いところから飛び降りをさせない、急に激しい運動をさせない、などの心配りが必要でしょう。また、太らせてしまうと背骨にかかる負担が重くなります。適度に運動をして体重管理にも十分に注意をしてあげてください。
もし異常に気づいたらすぐに病院へおいでください。

ネコちゃん「糖尿病」
少しずつ朝晩の気温も下がり秋が近付いてきましたが、お宅のネコちゃんは元気に過ごしていますか?
気候が良くなると食欲も増しますが、食べ過ぎたりしていませんか?
ネコちゃんも肥満になると様々な臓器に悪影響を与え病気になる可能性が高くなります。肥満により誘引される可能性のある病気の1つに糖尿病があります。糖尿病は膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの分泌が低下したり、インスリンに対する身体の反応が悪くなったりすることで、血液中の糖分が異常に高くなることが原因です。よく水を飲み、排尿量が増えたり、食べているのに体重が減ったり、食欲元気が落ちたり、吐いたり、下痢したりなど様々な症状を示す病気です。重篤化し、治療に十分反応しない場合には昏睡状態になることもありますので、日頃から食事や体重に注意し、適度な運動をさせるようにしましょう。

フェレットちゃん「シマリスさんの冬支度」
寒冷地に生息する野生のシマリスさんは、寒い冬を冬眠して乗り切ります。そのため、秋の初めごろから、冬眠用に種子を巣内に貯蔵する習性があります。こ の行動は飼育下でも見られ、9月中ごろから、食事や巣材を巣箱にため込むようになります。貯めた食事は食べないことが多いのですが、貯めることで精神的に 安心しますので、十分に食事を与えるようにしてください。野生下ではドングリの貯蔵をしますが、手に入れることが出来ればおやつを与えてもよいでしょう。 公園などで拾う場合は薬剤散布をされていないか確認をし、また虫がついていないかは注意が必要です。水分の多い物を貯めてしまう場合は傷んでしまうので、 出来れば巣箱をチェックして除いてあげてください。
シマリスさんは冬眠シーズンに体に脂肪をため込むことはしません。したがって、高エネルギーな食事を与える必要はありませんが、貯蔵本能により食べ過ぎ てしまったり、逆に貯めることに熱心になって体重が減ってしまう子がいますので、体重測定や排泄物の様子をよく確認しましょう。
シマリスさんの中には秋になると急に気が荒くなる子がいます。秋から冬にかけての攻撃性は、冬眠シーズンと関係あるのではないかと考えられています。野生のシマリスさんは1匹だけで巣穴にこもって冬眠します。冬眠シーズンに近くに他の生き物が近付くと、攻撃してくることがあります。そのため、飼育下でも 縄張り意識が非常に強くなり命がけで攻撃してくると考えられます。気が荒くなってしまったら、必要以上にかまわずシマリスさんに好きなように過ごさせてあ げてください。なだめようとしてかまうのは逆効果です。ケージの掃除も直接触らず移動用ケージに移してから行うなど、距離を持ちながら様子を見てあげてく ださい。身体を触っての健康管理が難しくなりますので、排泄物の状態や食欲や動きなどをよく観察するようにしてください。