コラム

ネコちゃん「猫の横隔膜ヘルニア」

ワンちゃんやネコちゃんでは、横隔膜ヘルニアという病気がみられることがあります。

 

肺や心臓のある胸腔と、消化管や肝臓のある腹腔は横隔膜で区切られているのですが、何らかの理由で横隔膜に穴があいたり裂けたりして、腹腔側の臓器が胸腔側に入り込んだ状態が、横隔膜ヘルニアです。

 

この病気は先天的にも起こりますが、事故にあったり衝撃を受けた際にも起こります。

特に猫ちゃんは高いところが好きなため、飛び降りた時に発生してしまうようです。

 

症状は、無症状から、嘔吐や下痢といった消化器症状、重度のものでは呼吸困難など、ヘルニアの程度によりさまざまです。

胸腔に入り込んだ臓器が大きければ、呼吸が妨げられたり、消化管が捻じれたり臓器が圧迫を受けることもあります。

症状がひどい場合や悪化が予想される場合は、手術により、胸腔側に入り込んでしまった臓器を元の位置に戻す必要があります。

 

運動した後に呼吸が荒い、食が細い、じっとしていることが多い、等見過ごされがちな症状もありますが、横隔膜ヘルニアはレントゲンやエコーで発見できます。

 

気になる症状がある場合は、早めに検査を受けてください。