既に猫さんを飼っているおうちで、新しく猫さんを迎える時に注意しておいて頂きたい病気がいくつかあります。そのひとつに、猫パルボウイルス感染症があります。猫汎白血球減少症、猫伝染性腸炎とも呼ばれます。症状ははじめ発熱や元気・食欲がないなどですが、次第に嘔吐が激しくなります。下痢や血便がみられることもあります。治療は症状に応じ対症療法を行いますが、症状がひどい場合には数日で死亡することもあり、子猫では特に致死率の高い病気です。

ワクチンを定期的に受けていれば防ぐことの出来る病気ですが、受けていない可能性のある猫さんや野外の猫さんを迎え入れる場合には、元気に見えても数日経って発症という事もありますので注意が必要です。ウイルスは感染した猫さんの便や嘔吐物に排泄されますが感染力がとても強く、またアルコール消毒や洗剤にも強く長く(1か月以上)生き残るため、家の中は勿論、靴裏などについて行って外に感染を広げてしまう可能性もあります。外から自宅にウイルスを持ち込んでしまう可能性もゼロではありません。室内で飼われている猫さんにも、定期的にワクチン接種を受けてもらいましょう。

特に野外の猫さんや経歴の分からない猫さんを迎え入れる場合、先輩猫さんがワクチンをしているといってもすぐに一緒にせず、動物病院で検査・ワクチンを受け、安心できるようになってから自宅に迎え入れることをおすすめします。