コラム

ワンちゃん「震え」

都内でも時折雪の心配をしなければならない時期になってきました。厚着をしても寒くて震えてしまう飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。そこで今回は、ワンちゃんがプルプルと震えているとき、気を付けなければならないことについて考えてみましょう。

 

ワンちゃんが震えているとき、いくつかの原因が考えられます。

まずは寒い時や怖い時、緊張しているときです。急に気温が下がったり、もともと寒さに強くない犬種だったり、家に知らない人が来ていたり、病院に来た時だったりするでしょう。適切な寒さ対策や、あらかじめ人や社会に慣らしておく訓練が有効です。

加齢による筋力低下で震えてしまうこともあります。また、以前何かの原因で震えていた時に構ってもらえたことを覚えていて、構ってほしい時に震えてみるような子もいるようです。

ケガなどにより痛みがあるときに震えが出る子もいます。鎮痛剤などにより改善されることが多いです。

脳炎やてんかんといった神経症状でも震えが出ます。てんかん発作の場合には全身に震えが出ることもあれば、体の一部分だけに症状が出ることもあります。

肝不全や腎不全によって体外に排出されるはずの毒素(アンモニアなど)が体内に溜まってしまう状態でも、その毒素によって神経症状が出ることがあります。

重度の低血糖も震えが出る原因の一つです。

 

以上のように、震え一つとっても考えられる状態、病気は様々です。寒さや緊張などすぐにわかる原因のこともありますが、血液検査などの精密検査をしないと分からないこともあります。ワンちゃんの様子で何かおかしいなと思ったら早めに病院に相談してください。