コラム

ワンちゃん「逆くしゃみ」

本格的な花粉シーズンがやってきました。年々飛び始めが早くなり、既にお薬のお世話になっている方も多いのではないでしょうか。止まらないくしゃみに苦しむ方もいるかもしれませんが、今回はワンちゃんの‘逆くしゃみ’について考えてみましょう。

 

‘逆くしゃみ’という言葉を聞いたことがあるでしょうか。逆くしゃみとは、「フガッ」という音やいびきのような「グーグー」というような音が出る状態で、正式名称は「吸気性の発作性呼吸」と呼ばれるものです。喉の奥で何らかの刺激が加わったことによって強い吸気が引き起こされることで起こる現象で、強く息を吐きだす通常のくしゃみとは逆になります。小型犬や短頭種にみられることが多く、発作中は苦しそうに見えても落ち着いてしまえばケロッとしているケースが多いです。

ではなぜ逆くしゃみが起きるのでしょうか。多くの場合、不適切な湿度や鼻に入った異物の影響など大きな病気ではないケースです。しかし、中には感染性の鼻炎や鼻腔内腫瘍など大変な病気が隠れていることもあります。また、逆くしゃみだと思っていたら気管虚脱や心臓病だったというケースもあります。

 

ワンちゃんが逆くしゃみをしていたら、まずお部屋の湿度や直前に遊んでいたもの・場所をチェックしてみましょう。また、逆くしゃみが頻繁に起きたり鼻血など他の症状も出たりする場合は早急に病院で精密検査を受けるようにしましょう。できれば逆くしゃみをしている様子を動画にとってお持ちいただけるとその症状が本当に逆くしゃみなのか判断しやすくなります。