コラム

ワンちゃん「相次ぐ水害、ワンちゃんと気を付けたいこと」

今年は各地で大雨による水害が相次ぎました。このコラムをお読みの方の中には被害に遭われた方もいらっしゃるかもしれません。一刻も早い復旧・復興を願っています。さて、ニュースなどでこうした様子を見た飼い主さんの中には、水害の後おうちのワンちゃんのお散歩はしても大丈夫なのか心配になった方も多いと思います。そこで今回は、浸水や洪水があったあとに特に気を付けたいことについてまとめてみましょう。

 

まず流出物による怪我に注意が必要です。倒木や石の破片、ごみや瓦礫などを踏んでしまったり、そうしたものが引っかかっていた茂みに顔を突っ込んでしまったりすることで怪我をすることがあります。こうした傷口から破傷風菌が侵入してしまうこともあり、ワンちゃんは人間ほど感受性が高くないとはいえ破傷風に感染して死亡することもあります。もし怪我をしてしまった場合はきれいな水で傷を洗い流したうえで病院に相談するようにしてください。

また以前当院のコラムでも紹介したレプトスピラ症は洪水などにより汚染された土壌が流出することで生活圏での感染リスクが上昇するといわれています。このレプトスピラ症には多数の血清型があり、ワクチンが対応できるのはそのうちの一部にとどまります。乾燥すれば感染力は弱まるため、水がしっかり引いてからお散歩を再開する、お散歩中水たまりや濡れたものにできるだけ触れさせない、帰宅後速やかにきれいな水で体を洗い流すなどの対策をすると良いでしょう。

 

ワンちゃんの行動自体にも影響を与えることがあります。水害により避難生活を送ることになったり、自宅で過ごす場合でも生活習慣が元通りに過ごせない日が続いたりする可能性があります。こうしたストレスで普段できていたことがうまくいかなくなる子がいます。トイレに失敗してしまったり、無駄吠えをするようになってしまったりしてトラブルになるケースもあります。普段から特定の行動につなげるような掛け声や合図などを訓練しておくとワンちゃんも落ち着きやすくなります。

 

災害時は人間も大変なことばかりですが、ワンちゃんは状況が分からずパニックになってしまうこともあります。まずは身の安全を確保し、ワンちゃんとともに乗り切ることができるように普段から少しずつシミュレーションしてみましょう。予防接種など病院にも相談してみてくださいね。